毎年3月になると全国各地で卒業式や卒園式が行われます。せっかくの子どもたちの晴れ舞台です。親としてもきちんとした服装で出席したいところですよね。そこで今回は、卒業式や卒園式、謝恩会などにふさわしい服装のマナーについてご紹介します。母親と父親、別々に解説しますので服装選びの参考にしてください。
目次
母親の服装のマナー
卒業式や卒園式の服装は、セミフォーマルが基本
セミフォーマルとは、「準礼服」といわれる服装で、ワンピーススーツ、セパレートスーツ、パンツスーツの3種類を指します。ワンピーススーツは、ワンピースにジャケットを羽織るタイプ。セパレートスーツは、ジャケットとスカートが分かれているタイプ。パンツスーツは、スカートがパンツになっているものです。近年ではパンツスーツの母親も多く見られるようになりましたが、女性のパンツスーツはビジネスシーンの印象が強くなります。パンツスーツで出席する場合は、胸元にコサージュやネックレスを着けるなどセレモニー感を演出しましょう。
服の色は「ダークカラー」が基本
卒業式や卒園式の服装は、黒やネイビー、グレーといった「ダークカラー」が基本です。卒業式や卒園式は、入学式や入園式などの晴れやかな日とは違い、お世話になった先生や一緒に学んだ友達とのお別れの日でもあるので落ち着いた印象を与える色がおすすめです。
冠婚葬祭用のブラックフォーマルでも問題ありませんが、光沢のない漆黒色は「喪服」になってしまうため卒業式などにはふさわしくありません。浅黒色のブラックフォーマルを選びましょう。黒一色になってしまうと喪服に見えてしまうので、コサージュやネックレスなどのアクセサリーで華やかさを出すとよいでしょう。
アクセサリーで華やかさや明るさをプラス
華やかな小物を合わせることで華やいだ印象になります。定番は、品のあるホワイトパールのネックレスです。ロングタイプや二連タイプのものが人気です。白やピンクの小ぶりのコサージュやブローチを添えてみるのもよいでしょう。コサージュとネックレスを両方つける場合は、ネックレスは一連タイプにするとバランス良く見えます。
バッグはハンドバッグとサブバッグの2種類を
卒業式や卒園式に持参するハンドバッグは、上質感のある本革のものや、光沢感をおさえた布製のものが基本です。色はダークカラーに合わせやすい黒やベージュがおすすめです。また式当日はスリッパ、カメラ、式典のプログラムなど荷物が多くなります。そうしたかさばる荷物を入れるためのサブバッグも持参すると安心です。ショルダーバッグやリュックなどのカジュアルなものは避け、少し大きめのトートバッグや手提げタイプのものを用意しましょう。
靴はヒール低めのパンプスがおすすめ
卒業式や卒園式はお祝いの場なので、上品なデザインのパンプスが基本です。式では長時間立ち続ける可能性もあるので、3〜5cm程度のローヒールのパンプスを履きましょう。つま先の見えるオープントゥのものやカジュアルなスニーカーなどはNGです。妊娠している方や体調が優れない場合はフラットな靴でも問題ありません。
色は、スーツの色やバッグの色に合わせた、黒、ネイビー、グレーなどが定番です。
また、靴を履く際は、ナチュラルなベージュのストッキングを着用するのがマナーです。ベージュ以外の色、模様の入ったもの、ラメ入りなどの派手なストッキングはNGです。生脚も絶対に避けましょう。
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父親の服装のマナー
ダークカラーのビジネススーツが定番
父親が卒業式や卒園式に出席する場合、スーツを着用するのがマナーとされています。特別な式典だからといって礼装である必要はなく、普段着ているダーク系のビジネススーツで問題ありません。よりフォーマルな印象を与えたい場合は、ベスト付きのスリーピースのスーツがおすすめです。
スーツはジャストサイズのものを選ぶことが大切です。大きすぎるとダボっとした感じになって、だらしなく見えてしまう可能性があります。小さすぎるのも不自然です。新たに購入する場合は、肩幅を基準にして選ぶと安心です。
シャツは白や淡い色が基本
スーツの中に着るシャツは、白や淡いブルーなど清潔感のあるものを着用します。襟の形は最も一般的なレギュラーカラーやワイドカラーのものがおすすめです。ボタンダウンシャツやスタンドカラーシャツはカジュアルな印象を与えてしまう可能性があるので避けたほうがよいでしょう。事前にシワや汚れ、黄ばみなどがないかしっかり確認しておきましょう。
ネクタイは落ち着いた色のものを
ネクタイは、ネイビーやシルバー、ボルドーなど落ち着いた色のものをつけましょう。結婚式に着用する白は、先生方や来賓の方が着ける色なので避けたほうが無難です。ネクタイの柄は、シンプルな無地、もしくはドットやストライプなど主張しすぎないデザインのものがおすすめです。
さりげなくセンスを感じさせたい場合は、ネクタイの色に合ったポケットチーフやカフスなどを着けてみましょう。フォーマル感が増して、さらに好印象につながります。
革靴は内羽根式のストレートチップがベスト
靴は、定番の黒の革靴が基本です。普段履いているビジネスシューズでも問題はありませんが、最もフォーマルなのは、内羽根式のストレートチップの革靴です。靴紐を留める部分が内側にあり、つま先に1本の直線がデザインされているものです。革靴の色に合わせてベルトの色も合わせましょう。
※寒さ対策も忘れずに!
卒業式や卒園式が行われる3月は、日によってはまだまだ寒い日もあります。特に、式典は体育館や講堂が会場になるため当日は防寒対策が必須になります。
ブラウスやスーツの下にヒートテックなどの高機能インナーを着込んだり、短めのスパッツをストッキングの上に重ねて履くなど、対策を万全にしましょう。足元のからの冷えを回避する厚底スリッパ、貼るタイプの使い捨てカイロなども効果的です。
いかがでしたでしょうか。卒業式や卒園式の服装は、女性も男性もセミフォーマルが基本になります。主役はあくまで子どもたちなので、あまり華美になりすぎないことが大切です。上品で清潔感のある服装を心がけて思い出に残る一日にしてください。
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