結婚式の二次会や会社の記念パーティーの案内状に「平服でお越しください」という一文が書かれていることがあります。「平服」とはどのような服装なのでしょうか。
そこで今回は、大人として知っておきたい「平服」について解説します。
目次
平服とは?
「平服」と聞くと、普段着ているカジュアルな服装と解釈されてしまいがちですが、実はそうではありません。「平服」とは、正式な礼服を簡略化した「略礼服(インフォーマル)」を指します。案内状の「平服でお過ごしください」という一文は、「そこまでかしこまった服装ではなく、緊張しない服装で気軽にお越しください」という主催者側の気配りでもあるのです。
平服の服装選び3つのポイント
イベントの内容によって服装が異なる
平服が求められるシーンは、結婚式の二次会、卒業式の謝恩会、会社の創立記念パーティー、開店祝いのレセプションパーティー、法事・法要など、実にさまざまです。平服のマナーも、そのイベントの趣旨や内容によって異なります。自分が出席する式や会が、どのような内容のものなのか十分に理解したうえで服装を選びましょう。
イベントの時間帯によっても異なる
昼間に行われるイベントと、夜間に行われるイベントでは、平服のマナーが異なります。昼間の場合は、夜間よりも清楚さやきちんと感が求められるため、肌が露出する服装は注意が必要です。逆に、夜間の場合は、昼間よりも華やかさが求められるため、肩や胸元が見える服装でも構わないという場合もあります。自分が出席する式や会が、何時頃に行われるものなのか確認しておきましょう。
会場や招待客の顔ぶれも考慮する
平服を選ぶ際は、会場の雰囲気や格式、招待客の顔ぶれなども把握しておくと安心です。例えば、結婚式の二次会でも、カジュアルなレストランで開催されることもあれば、格式あるホテルで開催される場合もあります。また、気の合う友人メインで開かれる場合もあれば、親族や目上の方も参加する場合もあります。その場所と雰囲気に合わせた服装選びを心がけましょう。
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男女別&イベント別に解説!おすすめの平服コーデ
それでは、平服の場合、実際にはどのような服装を心がければ良いのでしょうか。男女別にイベントごとに解説します。
【女性の場合】
結婚式の二次会、結婚パーティー
結婚式の二次会や結婚パーティーは、新郎新婦をお祝いする場所です。平服で出席する場合も、お祝いの気持ちを込めた、上品で華やかな服装を選ぶことが大切です。女性の場合は、ワンピースやセットアップが基本です。色は上品な印象を与えるベージュやネイビー、華やかな雰囲気を醸し出す淡いピンクや薄いブルーなどが人気です。
原色の洋服などの新郎新婦よりも目立つ服装や、全身が白もしくは黒でコーディネートされた服装はNGです。
入学式(入園式)、卒業式(卒園式)
子どもの“晴れの日”でもある入学式(入園式)や卒業式(卒園式)は、準礼装にあたるセミフォーマルの服装が一般的です。華やかさや“きちんと感”を大切にした服装を選びましょう。女性の場合は、ベージュや薄いパステルカラーのワンピースやセットアップが定番です。膝丈のスカートと、5cm前後のヒールのあるパンプスを合わせるコーディネートが人気です。かならずベージュのストッキングを着用するのがマナーです。
会社のパーティーや祝賀会、式典
創立記念や周年記念などの会社の祝賀会(式典)は、おめでたい場所であると同時に、ビジネスの場でもあります。華やかさはもちろんですが、ビジネスマナーにのっとった服装を意識することが大切です。女性の場合は、ベージュや薄いピンクなど派手になりすぎない色のフォーマルなワンピースやセットアップが定番です。足元はベージュの薄手のストッキングに、ヒールの高すぎないパンプス(5cm程度)を合わせます。
面接
面接で着用する「平服」は、ジャケットにスカートやパンツを合わせたスーツスタイルが基本です。ブラック、ネイビー、ベージュが無難です。IT系やアパレル、美容業界の中には、私服のセンスなどを知りたがっている会社もあります。HPや会社案内から職場の雰囲気などを把握しておくと安心です。面接は自分の第一印象を決める重要な場になるので、ビジネスシーンを意識した清潔感のある服装を心がけましょう。
法事
法事や法要の場合は、「平服で」という指示があっても、喪服で出席するのが望ましいでしょう。女性は、黒のアンサンブルやワンピースを着用し、スカートは膝丈もしくはふくらはぎ丈のものを穿くのがマナーです。足元は黒のストッキングを着用し、アクセサリーも定番であるパール以外は避けたほうが良いでしょう。ただし、七回忌以降の法要は平服で行われるのが一般的です。必ずしも喪服である必要はありませんが、ダークカラーのものを選ぶとよいでしょう。
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【男性の場合】
結婚式の二次会、結婚パーティー
男性の場合は、ブラックやネイビー、グレーといったダークカラーのスーツが基本です。白い無地のワイシャツ+白やシルバーのネクタイの組み合わせが定番です。淡いカラーのシャツ、ドット柄やストライプ柄のネクタイなども人気です。靴は、黒や茶色の紐付きの革靴が基本です。
入学式(入園式)、卒業式(卒園式)
ブラック、ネイビー、グレーなどのダークカラーのスーツが基本です。ワイシャツやネクタイには、ピンクやブルーなどの明るい色のものを選ぶと華やかさが出ます。靴は、黒や茶色の紐付きの革靴を履きます。
会社のパーティーや祝賀会、式典
男性の場合も、華やかさとビジネスマナーを意識した服装を心がけましょう。基本は、ブラック、ネイビー、グレーなどのダークカラーのスーツです。ネクタイは明るい色のものを選び、センス良く見せたい場合は、カフスボタンやネクタイピンを添えるのもおすすめです。
面接
面接はビジネスシーンの1つにあたるので、男性はダークカラーのスーツが基本です。白のワイシャツに落ち着いた色柄のネクタイを合わせましょう。私服の場合は、淡い色のシャツにジャケットを合わせるなど清潔感を意識したコーディネートを選びましょう。
法事
男性も場合も女性と同様、ブラックスーツに白無地のワイシャツを合わせた喪服が基本です。ネクタイ、ベルト、靴も、すべて黒で統一されていれば問題ありません。ただし、色柄物や光沢感のあるものはNGです。
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絶対に着てはいけない「平服」NGコーデ
平服はシーンによって服装のマナーが異なりますが、どんなイベントにも「絶対に着てはいけない」NGアイテムがあります。以下のアイテムを着用したり身に着けることは避けましょう。
服装
×Tシャツやパーカー、スウェット、デニムなどカジュアルすぎる洋服
×コットン、リネン、ジャージなどカジュアルな素材の良服
×短パンやミニスカートなど肌の露出度が高い服装
足元
×スニーカー、サンダル、ブーツなどカジュアルな靴
×オープントゥのパンプス(女性)
×派手なカラータイツや網タイツ(女性)
×素足
デザイン、柄もの
×派手すぎるデザイン
×アニマル柄やファー(殺生を想起させるため)
いかがでしたでしょうか。「平服」が求められる場面はさまざまですが、その行事やイベントの内容に合った服装を心がけることが大切です。「普段着ている服装ではない」ということは必ず覚えておきましょう。
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