命日とは、故人が亡くなった日のことです。家族や親戚の命日には、お供えを持って故郷に帰省するという方も多いのではないでしょうか。お供え物は、故人や遺族の失礼にならないよう正しく選ぶ必要があります。そこで今回は、命日のお供え物の基本マナーを解説します。命日の基礎知識やお供えに喜ばれる品物、避けるべき品物、のしの書き方などもご紹介します。
目次
命日のお供え物の基礎知識を知っておきましょう
命日には2種類あります
命日とは、一般的に「故人が亡くなった日」として認識されていますが、実は2種類あります。年に一度の「祥月命日」と毎月訪れる「月命日」です。「祥月命日」は故人が亡くなった「月日」のことを指し、「月命日」は故人が亡くなった「日」のみを指します。祥月命日は親族や親しかった友人などが集まって法要を行うことが多いですが、月命日には法要を行う習慣はなく故人を思い出して偲ぶという意味合いが強いようです。
命日のお供えはいつまでに贈る?
親族以外の場合は祥月命日の法要の際に贈るのが一般的です。郵送する場合は、法要の2〜3日前には届くように手配しましょう。受け取る遺族側の都合もあるため、郵送する前もしくは郵送後に、到着予定日を電話などで伝えておくことをおすすめします。
命日のお供えの相場は?
命日のお供えの相場は、故人や遺族との関係性によって異なります。故人の身内である場合は、10,000円〜30,000円程度の予算でしっかりと弔う姿勢を表すことが多いようです。お供えのみであれば3,000円〜5,000円程度が一般的のようです。お供えの金額は、あまりにも安すぎると失礼にあたりますし、高すぎるとかえって気を遣わせてしまうことがあります。地域によってはお供え物と現金の両方を贈るなどの風習もあるので、金額がわからない場合は両親や親戚に相談するようにしましょう。
命日のお供え物の正しい選び方は?
命日のお供え物は、故人が好きだったものを選ぶのがよいとされています。ただし、お供え物はその後遺族がいただくことになるため、遺族の負担にならないものを用意することが大切です。消費しやすく後に残らない「消えもの」、日持ちがするものや小分けしやすいものを選ぶのがおすすめです。
のしの書き方は?
命日のお供え物には、かならずのし紙をつけるのがマナーです。水引は「双銀または黒白の結び切り」のものを選びましょう。表書きには黒の墨で「御供」または「御仏前」と書きます。結び目の下部に送り主の名前をフルネームで書きましょう。関西地方では「黄色」の水引を使う場合もあるので事前に確認しておくと安心です。
喜ばれる命日のお供え物4選
お菓子
お供え物の定番といえば、お菓子です。クッキーやカステラは日持ちがするためよく選ばれています。また、親族や参列した方にも気軽に振る舞えるように常温で個包装されたものを選ぶのもポイントです。子どもが多い場合には焼き菓子やゼリー、年齢層が高い場合には羊羹やお饅頭などの和菓子を選ぶなど、遺族の家族構成も考慮すると喜ばれます。
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果物
お供え物には、旬の果物もおすすめです。リンゴやメロンなどの丸い果物は縁起がよいとされています。最近はお店にお供え用と伝えれば、予算内でさまざまな果物を箱やカゴに詰めてもらうことができます。ただし、果物の個数は奇数にするのがマナーです。偶数には、故人との縁を切るという意味合いがあるため避けましょう。
お花
故人が好きだったお花をお供えするのもおすすめです。菊、カーネーション、リンドウ、シャクヤクなどがよく選ばれています。色は白、黄色、青、紫が一般的です。バラなどのトゲのある花、香りの強い花はお供えにはふさわしくありません。鉢植えも「根付く」という意味があるので避けた方がよいでしょう。
お線香、ロウソク
一人暮らしの遺族には、お線香やロウソクがおすすめです。煙が立たないものや香りがするものなど種類はさまざまですが、好みがわからない場合は、煙があまり立たないものや匂いが控えめのものを選ぶのが無難です。
避けるべき命日のお供え物4選
命日のお供え物には、贈ってはいけないとされるものもあります。知らずに贈ってしまうと相手に不快感を与えることになるため絶対に避けましょう。
肉、魚
食べ物の中でも、「四つ足生臭」ともいわれる肉や魚は、殺生を連想させるためお供え物にはタブーです。そもそも、生ものは傷みやすいためお供え物には不向きです。
五辛(ごしん)
ニンニク、ネギ、ニラ、らっきょう、はじかみ(生姜や山椒のこと)のように臭いがキツかったり辛みのある食べ物も避けたほうがよいでしょう。
お酒
お酒は「お神酒」としてお供えする場合もありますが、お酒が飲めない遺族に贈るのは避けたほうが良いでしょう。
大きくてかさばるもの
置き場所に困るような大きいものやかさばるものは、遺族の迷惑になるため避けたほうがよいでしょう。遺族が簡単に持ち運べることができるような重さのものを選びましょう。
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いかがでしたでしょうか。地域や家の事情によって風習や考え方に違いがありますが、最も大切なのは、故人や遺族を思いやる気持ちです。今回ご紹介したマナーを守って、故人や遺族の気持ちを配慮したお供え物を選んでください。