結婚式やお祝いの行事、お歳暮やお中元、そしてお葬式など、さまざまな機会で目にするのが「水引」です。
あらかじめ包装紙などに印刷されているものもありますが、「水引」にもシチュエーションに合わせて意味や使い方があることをご存知でしょうか。
そこで今回は、「水引」の種類と正しい使い方をシーン別にご紹介します。
目次
水引の意味をご存知ですか?
水引とは、祝儀袋や不祝儀袋の表側に用いられる飾り紐のことを指します。
水引には以下の3つの意味があると言われています。
①未開封を保証する意味。
②魔除けの意味。
③人と人を結ぶという意味です。
現在では主に3つ目の意味合いで使われることが多く、お歳暮やお中元などの贈答品の表紙や正月飾りなどに使われています。
水引の由来は諸説ありますが、もっとも知られているのは、飛鳥時代が起源とする説です。
遣隋使・小野妹子が隋から持ち帰った献上品に紅白の麻ひもが結ばれていたことから、日本でも贈答品に紅白のひもが結ばれるようになったといわれています。
その習慣が時代とともに庶民にも定着していったようです。
水引の結び方の種類は?
水引の結び方には、主に「蝶結び」・「結切り」・「あわじ結び」・「梅結び」の4種類があります。それぞれの結び方についてご紹介します。
蝶結び(花結び)
水引の結び方で最もよく使われるのが、形が蝶のように見える「蝶結び」です。「花結び」とも言われています。蝶結びは、引っ張るだけで簡単に結び直せる結び方です。この「何度でも結び直せる」という特長から、合格祝いや入学祝い、出産祝いや結婚記念日、昇進祝いなど、「何度繰り返しても良い」お祝いに適しています。お歳暮やお中元といった季節のご挨拶にも使うことができます。ただし、弔事やお見舞いの場合は「不幸を繰り返す」という意味になるので不適切です。特に結婚式は「何度も繰り返す=再婚や離婚」を連想させるため、慶事の際の水引としてはふさわしくありません。
あわじ結び
「あわじ結び」は、結び切りの両端が輪になるように結んだもので、その輪の部分が貝の「あわび」に似ていることから、その名が付いたと言われています。結び切りと同じような意味合いがありますが、両端を持って引っ張るとさらに強く結ばれることから、「末永く続くように」という意味があります。見た目が華やかなので、結婚式のご祝儀によく使われます。一度だけのお祝いごとの際に好まれる水引です。
結び切り(真結び)
結び目の先が上になるように結んだものが、「結び切り」です。「真結び」とも言われます。水引が簡単に解けないように中心で固く結ぶ方法です。解けないように固く結ぶことから、「今後同じようなことが起こらないように」といった意味が込められています。蝶結びでは使うことができない結婚のご祝儀や病気のお見舞い、快気祝い、お葬式などの弔事に用いられます。お歳暮やお中元、入学祝いや出産祝いには不適切です。
梅結び
あわじ結びを変形させた結び方が「梅結び」です。結び目が梅の花のように見えることから、その名が付いています。梅の花は、厳しい冬を乗り越え、春に先駆けて咲く花であることから、「運命向上」の意味を持っています。また梅は古くから「松竹梅」と呼ばれる縁起物の定番でもあることから、梅結びの水引は、さまざまなお祝いごとに使われます。
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水引の本数と色のルール
水引の本数は奇数が基本
水引の本数は「奇数」を基本としています。
これは「偶数を隠数、奇数を陽数」とする古代中国の陰陽説が起源になっていると言われています。
5本に束ねたものを基本結びとしていますが、これも古代中国の五行説が影響していると考えられています。
5本を簡素化したものが、3本結び。5本結びをより丁寧にしたものが、7本結びです。
結婚式など婚礼の際に使用する10本結びは偶数ではありますが、この場合は奇数の5本を倍数にした「二重陽結び」として捉えられています。
「贈る側の手」と「贈られる側の手」が握り合う形を表しているため、結婚する両家が互いに手を結び合っていることを意味しています。
水引の色にもルールがある
水引は、結び方だけでなく、色と用途の間にも決まりがあります。
【慶事に用いられる色】
赤白(紅白)
お祝いごとやお見舞いなど、慶事全般で使われます。
金銀
結婚や長寿など、「一度だけ」のお祝いごとに使われます。地域によっては、一般的なお祝いにも使われます。
金赤
神札や門松の飾りなどに使われます。
【仏事に用いられる色】
黒白
香典やお供えなど、仏事全般で使われます。
黒銀
黒白と同じく、主に仏事で使われます。
黄白
主に黒を忌避する関西や北陸で、法要の際などに使われます。
双銀
仏事の中でも、女性が香典を出す場合や、キリスト教の形式で行われる場合などに使われます。
双白
仏事の中でも、主に神式で行われる場合に使われます。
青白
もともとは一部の地域の仏事でのみ使われていましたが、最近ではあまり使用されなくなりました。近年は地域ごとに水引を使い分ける風習が減ってきているため、使用されなくなったといわれています。
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いかがでしたでしょうか。水引の結び方・本数・色は、それぞれの意味合いによって使い分けられています。間違った使い方をすると、相手に失礼にあたるので注意しましょう。