お中元といえば、日頃からお世話になっている方に感謝の気持ちを伝える贈りものですが、相手や自分が喪中である場合には普段どおりに贈ってもいいのか迷いますよね。お中元はお祝いごととは別物にも思えますが、控えたほうが良いのでしょうか。今回は、喪中のお中元に関するマナーについてご紹介いたします。
目次
喪中のお中元は贈るのも貰うのもOK!
お中元は日頃の感謝や健康を願う気持ちを込めた「季節のお見舞い品」であるため、贈るのも貰うのも、基本的には問題ありません。関東地方に贈る場合は7月初旬~7月15日が一般的な期間とされています。しかし、近年は6月中旬頃から贈りはじめる方も増えているようなので、早めの準備を心がけましょう。
相手が喪中の場合
喪中の相手にお中元を贈っても問題はありませんが、悲しみで気持ちが沈んでいる時に、お中元をもらっても相手は喜べないかもしれません。喪中の相手に贈ることがどうしても気になる場合は、お悔やみの挨拶をする際などに、お中元を贈ってもよいかどうかを確認してもよいでしょう。
自分が喪中の場合
自分自身が喪中の場合でも相手にお中元を贈ることはできます。ただし、相手によっては喪中の人からのお中元を縁起がよくないと気にする方もいらっしゃるかもしれません。かえって気を遣わせてしまうことにもなるので、お中元を贈る時期をずらすなどして配慮してもよいでしょう。
それでは、喪中にお中元を贈る場合にはどのようなことに注意すれば良いのでしょう。
「のし」は白い無地の奉書紙や白い短冊を
喪中でもお中元を贈る場合、品物の包装に使用するのしの選び方には注意が必要です。一般的にお中元に使用されている紅白の水引は、喪中には適していません。白い無地の奉書紙や白い短冊を選び、表書きには「御中元」と記すのが一般的です。贈る時期をずらして、暑中見舞いや残暑見舞いとして相手に贈る場合も同様です。
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四十九日を過ぎてから贈りましょう
四十九日が過ぎるまでの期間は、法事や各種手続きなどで何かと忙しい日々が続き、相手の気持ちの整理がついていない可能性があります。お中元を贈ることでかえって負担を与えてしまうこともあるため、四十九日を過ぎてから贈るようにしましょう。しかし、大切な人を失った悲しみは簡単に癒えるものではありません。場合によっては、お中元を控えることも選択肢に入れておきましょう。
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故人宛に贈らない
故人宛にお中元を贈るのは失礼にあたります。たとえ長年の習慣であったとしても、故人の家族と付き合いがない場合はお中元を贈るのを控えましょう。故人の家族とも付き合いがあり、今後も関係を続けていきたい場合は、家族宛に贈るなどの配慮が必要です。
喪中の際に贈ってはいけないものがある
普段のお中元と同じように、「踏みつける」という意味を持つ靴やスリッパ、「縁を切る」ということを連想させる刃物類やハンカチなどは、贈ってはいけないものとされているので品物を選ぶ際には注意が必要です。また、相手が喪中の場合は、すでに様々な品物がお供え物として贈られている可能性があります。できるだけ賞味期限が長いものや、生活雑貨のような実用的なものを贈ると安心です。品物に添える送り状や挨拶状にも、お祝いの言葉は避け、相手の気持ちに寄り添った文面にすることが大切です。
お中元の時期がずれたら「残暑御見舞」に
四十九日が過ぎるのを待つことでお中元の期間がずれてしまう場合には、「残暑御見舞」として贈るのがベターです。目上の方に贈る場合には「残暑御見舞」ではなく「残暑御伺い」になることを注意してください。8月末までなら「残暑御見舞」として贈ることが可能です。9月上旬を過ぎてしまった場合は、お中元は贈らないようにしましょう。
喪中の際にお中元を貰ったらお礼状を
自分が喪中である場合でもお中元を受け取って問題ありません。その場合は、品物が届いてから3日以内にお礼状を送りましょう。お中元のお返しは不要とされていますが、お礼状以外にも品物を贈りたいという場合は、贈られてきた品物のおよそ半額程度のものを選ぶのがマナーとされています。また、相手が故人の訃報を知らずにお中元を贈ってくることも考えられます。そのような場合は、いただいた品物は頂戴した上で、お礼状を添えて同等額の品物をお返しすると丁寧です。お礼状には、故人が亡くなったこと、訃報の連絡が届かなかったことへのお詫びの気持ちを記載しましょう。
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お中元は、人と人のつながりを実感する大切な習慣です。相手の方の失礼にならないよう、基本的なマナーを身につけて、気遣いや思いやりの心でお中元を贈りましょう。
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