クッキー、ラングドシャー、ビスケット、フィナンシェ、ドーナツ。どれも何気なく口にする身近な洋菓子ですが、その名前の意味や由来、語源をご存知ですか。
おうち時間が増えたことで、自宅でお菓子を楽しむ機会が増えたという方は多いのではないでしょうか。ティータイムに欠かせない洋菓子や焼き菓子の気になる豆知識をご紹介いたします。
目次
クッキー(cookie)
クッキーは、オランダ語で「小さなお菓子」を意味する“クーク”という言葉から付けられた名前です。ケーキを焼く前に、温度や味を確かめるために少しだけ生地を焼いていたことから生まれたお菓子だと言われています。日本では下記の「ビスケット」と明確に区別がされていますが、海外では細かい分類はなく、アメリカではほとんどが「クッキー」、イギリスではほとんどが「ビスケット」と呼ばれているそうです。
ラングドシャー(langue de chat)
ラングドシャーは、口の中で溶けるような食感が特徴的なフランスのお菓子です。「langue」は“舌”、「de」は“〜の”、「chat」は“猫”のことを指し、直訳すると「猫の舌」という意味になります。薄い楕円の形をしたザラザラとした触感の生地が猫の舌に似ているところから名付けられました。
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ビスケット(biscuit)
ビスケットの名前の元となったのは、ラテン語で「2度焼く」という意味の“ビス コクトゥス”という言葉。保存食のパンを作る際、日持ちを良くするために1度乾燥させたパンを再び焼いたことが始まりだと伝えられています。
マドレーヌ(madeleine)
マドレーヌは、18世紀の中ごろ、フランスのロレーヌ地方にあるコメルシーという町で生まれたお菓子です。当時ロレーヌ地方を治めていたスタニスラス・レクチンスキーがパーティを開いた際、お抱えのパティシエが仲間と揉めて出ていってしまい、仕方なくメイドの娘に代わりのお菓子を作らせました。そのお菓子が非常に好評で、喜んだスタニスラス公が、そのお菓子にメイドの名前である「マドレーヌ」という名を付けたとされています。
フィナンシェ(financier)
フィナンシェは、フランス語で“金融家”“お金持ち”という意味の言葉です。19世紀フランス、パリの金融街サン=ドゥニ通りにお店を構える菓子職人ラヌが、忙しく働く金融家たちが背広を汚さずに食べられるように作ったことが始まりとする説や、お菓子の形や色が金の延べ棒に似ていることから名付けられたとする説が有名です。
パリブレスト(paris-brest)
パリブレストは、1891年に行われた第一回パリ・ブレスト・パリという自転車レースの開催を記念して作られました。レースのコース沿い、ロングイユ通りにあるメゾン・ラフィットの職人ルイ・デュランが、自転車の車輪を模したリング状のシュー生地に、参加者に体力をつけてもらうためのプラリネクリームを挟んだお菓子を考案したのが始まりだとされています。そのため、考案の元となったレースの名前から「パリブレスト」と呼ばれているのです。
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ワッフル(wafel)
ワッフルは、オランダ語で「蜂の巣」を意味する「wafel」に由来します。アメリカに移住したオランダ人が、表面が蜂の巣模様のパンケーキを「wafel」と呼んだことが始まりとされています。原型は古代ギリシャの「オベリオス(パンの総称)」で、宣教師によってヨーロッパ各地に広まっていきました。
ドーナツ(doughnut)
ドーナツは、17世紀にオランダで生まれたお菓子です。「生地」を意味する「Dough」と、「木の実」を意味する「Nut」を組み合わせた言葉で、もともとはクルミを真ん中にのせた揚げ菓子でした。現在のような、生地をリング状にして油で揚げたドーナツは、アメリカ発祥といわれています。
スコーン(scone)
スコーンは、イギリスのスコットランド発祥のお菓子です。粗挽きの大麦粉を使って焼いた「バノック」というお菓子が起源とされ、1513年に初めて文献に登場しました。19世紀半ばに、ベーキングパウダーやオーブンが普及したことで、現在のような形になりました。
チュロス(churros)
チュロスは、小麦粉・水などを混ぜて作った生地を星型の口金で絞り出した棒状の揚げ菓子です。その起源は諸説ありますが、その1つが、スペインの羊飼いが長期にわたる野外生活の中で始めた簡易に作る揚げパンだと言われています。細長くギザギザした形が「ナバホ・チュロ」という種の羊の角に似ていたことから、「チュロス」と呼ばれるようになったという説があります。
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いかがでしたでしょうか。今回は、身近なお菓子の名前の由来をいくつかご紹介いたしました。それぞれの誕生のきっかけや名前の由来には諸説ありますが、どれも興味深いものばかりです。自分のお気に入りのお菓子の由来も、一度調べてみるとおもしろいかもしれません。そして是非、ご家族やお友達に話してみてください。いつものティータイムが、もっと楽しくなるのではないでしょうか。