「旧正月」という言葉をご存知でしょうか。
旧正月とは、旧暦のお正月のことです。中国、韓国、ベトナムなどの国では祝日として定められており、旅行に出かけたり、お祭りが行われるなど、様々な形で盛り上がっています。
そこで今回は、日本ではあまり知られていない「旧正月」のマナーや過ごし方などについてご紹介します。
目次
「旧正月」とは?
旧正月とは、旧暦のお正月のことを指します。中国では「お正月」というと「旧正月」を指します。
旧正月は中国旧暦に基づいて決められるため、日付は毎年異なります。2023年の旧正月は1月22日です。
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日本ではどうして祝わないの?
中国、韓国、ベトナム、マレーシアなどアジアの多くの国々でお祝いされている「旧正月」ですが、どうして日本ではお祝いされていないのでしょうか。
もともと日本は中国から伝わったとされる旧暦を使っており、その頃までは旧正月のお祝いはきちんとされていました。
しかし、1872年に明治政府によって旧暦から新暦に切り替えられたことで、旧正月をお祝いする風習はなくなってしまいました。
沖縄県や、横浜・神戸・長崎などの中華街では、旧正月をお祝いする風習が残っており様々なイベントが行われています。
「旧正月」の定番の過ごし方は?
赤色で飾りつける
中国では、旧正月になると街や家の中を「赤」で飾り付けるという風習があります。道路や建物には赤い提灯や切り紙などが飾り付けられ、特に赤いひし形の紙に「福」の字を書いた「迎春接福」と呼ばれる飾りをよく見かけます。
赤はおめでたい色として知られており、結婚式などの慶事には赤色を使った様々なアイテムでお祝いします。
爆竹を鳴らしたり、花火を打ち上げる
中国の旧正月では、年が明ける深夜0時頃になると、爆竹を鳴らしたり、花火を打ち上げて盛大にお祝いします。
爆竹を鳴らす行為には「魔を祓い、幸運を呼び込む」という意味が込められており、大晦日の年越しの食事前には、1年で最も盛大な爆竹が鳴らされます。日本でいう除夜の鐘にあたるのかもしれません。
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龍舞を踊る
中国の旧正月によく見られるものに「龍舞」があります。
布製の龍や中に灯火がともった龍など、様々な龍が踊りながら街を練り歩きます。龍は多数の人の手によって操られ、時折、アクロバティックな動きを見せることもあります。
世界各地の中華街でも踊られ、日本でも横浜や神戸、長崎などで見ることもできます。
お年玉を配る
日本ではお正月にお年玉を配る風習がありますが、中国では旧正月に「紅包(アンバオ)」と呼ばれるお年玉を渡します。
「紅包」には「願いと幸運を授ける」と言う意味があり、年長者、未成年の子どもに赤い紙に包んだお金を渡します。50元〜200元(日本円でおよそ970円〜3,900円)が一般的な相場とされており、大晦日の夜に配るのがマナーとされています。
家族で一緒に食事をする
旧正月は故郷で家族と過ごすのが一般的です。
中国では旧正月の食事は「団欒飯」と呼ばれており、1年の中で最も重要な食事と位置付けられています。普段は都会に住んでいる人も皆、大晦日になると故郷に帰り、家族全員で食事をしながら新年を迎えます。
餃子、魚、春巻き、ニェンガオ(お餅)などが代表的な料理です。
のぞいてみましょう!世界の「旧正月」
中国
中国では、旧正月のことを「春節」と呼びます。春節とは旧歴における新年のことで、この期間を祝祭日として盛大にお祝いする習慣があります(2023年は1月21日〜1月27日までの7連休)。
毎年20〜30億人が春節を故郷で過ごすために大移動します。近年は海外旅行に出かける方も多く、日本にも多くの観光客が訪れます。
韓国
韓国の旧正月は「ソルラル」と呼ばれています。
中国同様に、家族全員が集まり、祭壇に20種類以上の食べ物をお供えして先祖の霊魂を迎え入れる「茶礼」という儀式が行われます。日本でいう「お盆」のような儀式です。
お正月の伝統料理である「トックク」を食べる風習があります。
ベトナム
ベトナムの旧正月は「テト」と呼ばれています。
1年の中で最も盛大なお祭りが行われ、町は金と赤の飾りで彩られます。特に、桃の花が「テト」のシンボルとされており、色とりどりの植物と一緒に飾られます。
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いかがでしたでしょうか。現代の日本にはあまり馴染みのない「旧正月」ですが、春節の時期にはぜひ旧正月の雰囲気を味わってみてはいかがでしょうか。
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